私とカントリーミュージック Vol.2
2016/06/23
谷岡 和壽
◆連載エッセイ Vol.2
今回は現在日本で活躍中のチャーリー永谷さんについてご案内します。
昔は、日本のカントリーシンガーといえば、ジミー時田、寺本圭一、小坂一也、黒田美治などが思い出されますが、寺本さんを除き皆さん現役を退き、今は熊本出身のチャーリー永谷さんが80歳の今も大活躍しておられます。
チャーリーさんは1936年熊本市生まれ。濟々黌高校を卒業後日本大学に進学、大学時代の二十歳の誕生日にカントリーバンドでテネシー・ワルツを歌った快感が、自らカントリーのプロ歌手を目指すきっかけになったそうです。
親に内緒で大学を中退し、あちこちのバンドに所属してカントリーミュージック一筋に歌い続けました。
1960年代をピークに国内でのカントリーファンは段々減少し、マイノリティーの音楽になっていきました。それでも、チャーリーさんはカントリーを続けました。
沖縄、台湾、グアム、フィリピン、タイ、ヴェトナムなどの米軍基地で歌い、駐留兵士たちの喝采を浴び、「アメリカの心を愛するチャーリー」として高い評価を受けるようになりました。
1968年に私はチャーリーさんからオファーを受け、板付、白木原、佐世保、小倉の米軍基地のクラブで一緒に音楽をさせて頂きました。
チャーリーさんの歌に兵士たちは大喜び、時には故郷を思って泣き出す事も、私にとっても、素晴らしいひとときを過ごさせて貰い、人生の大切な思い出です。
その後、「毎日歌える自分のステージが欲しい」と熊本市の繁華街に「グッドタイム・チャーリー」というライブハウスを開いて既に40年、今では全国のカントリーミュージックファンが熊本まで出かけてチャーリーさんの歌を聴きに来るほどです。
平成元年からは、熊本県南阿蘇のアスペクタという野外音楽堂で「Country Gold」という大フェスティバルを開催、このCountry Goldには本場アメリカからカントリーミュージシャンが来演し、本場のカントリーを聴かせてくれます。
そんなことから当初は観客が2万人の大賑わい、近頃は1万人のカントリーファンが訪れています。
毎年10月の第三日曜日を「約束の日」として今年で28回目を迎えます。80歳でも歌い続けるとは凄いですねー。
今年は熊本地震で開催が危ぶまれていますが、確認したところ今年も開催の予定だそうです。チャーリーさんは30回までは続けたいと話しておられました。
そんなチャーリーさんに、アメリカ33の州から名誉州民の称号が与えられ、クリントン大統領からはホワイト・ハウスのディナーに招待されたり、圧巻はアメリカ テネシー州 ナシュビルで開催されるアメリカNo.1のカントリーショー「Grand Ole Opry」に毎年5月に出演されることです。
私も2012年にチャーリーさんと一緒に渡米しGrand Ole Opryでチャーリーさんの歌を聴き、大感激しました。
音楽って、いいですね。
皆さんもお好きな音楽を存分に楽しみ、「みんなで健康、楽しく長生き」で、日々お過ごしください。ご多幸をお祈りします。