寿禄句会と寅さん

      2017/03/30

 

 3月10日、第80回寿禄句会が開催されました。長谷川法世さんの提唱で始まった同期生の句会です。現在の会員は相賀誠、小野塚満郎、栗川稔、佐久間典子、下枝堯、出島一男、富安清子、中島康博、中村洋子、松嶋雅章、吉田泰彦の皆さんと私の12名です。
 来月11日は、会員として句会の座を明るく賑やかにしてくれた小野塚智香子さんの三回忌、彼女のことを忘れることはありません。

 

寅さん生誕89年

 72年前の3月10日は東京大空襲の日、10万余の人々が亡くなりました。そして89年前の当日、
俳優の渥美清さんが誕生しました。映画「男はつらいよ」を代表作とし「国民に喜びと潤いを与えた」として国民栄誉賞を受賞した彼は、いくつかの句会に参加して作句した「俳人」でもあります。

 

 

 俳号「風天」として、200余の句を残しています。「おかしな男」といわれた渥美さん、俳人風天もその多様なおかしな面の一つでしょうか。
 次の句は、歳時記にも掲載されている彼の有名な句で、私が最も好きな句でもあります。季語が二つありますが・・・。
 「お遍路が一列に行く虹の中」
 「男はつらいよ」は全48作ですが、49作目は四国・高知がその舞台で、お遍路がテ-マだったとか。企画で終わってしまったことは大変残念です。

 

寅さんへのオマージュ

 前述の句会では、渥美さん、寅さんへのオマ-ジュとして次の兼題句を提出しました。寅さんが20年ぶりに故郷の柴又へ帰ってくる「男はつらいよ」第1作の冒頭のシ-ンのままです。

 「水温む寅は渡しで柴又へ」

 因みに風天には
 「小春日や柴又までの渡し舟」 という句があります。

 

断ちがたい望郷

 私の故郷といえば「博多」。東京へのあこがれなどこれっぽっちもありませんでしたが、就職で上京。とうとう博多に帰ることができませんでした。退職後博多に帰郷する皆さんをどれほど羨ましく思ったことか。
 前述の句会でのもう一つの兼題句は次のとおりです。


 「東風ふいて西へ定まる旅心」

 

 今年は母校創立100周年の記念すべき年。5月には東京、6月には博多で記念の同窓会が開催されます。健康上の問題がありますが、ぜひ出席したいと思います。東京寿禄会の幹事は中島康博さんです。出席ご希望の方はご連絡ください。

 2017年1月7日に開催された初句会に出席された皆さん


   では皆さん、同窓会でまた元気でお会いしましょう。

 

 

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