カメラとともに Vol.4 草叢のハンター ササグモ

      2016/12/28

 

今回はササグモ(笹蜘蛛)です・・・

「蜘蛛の巣」を作らず、草むらを徘徊したり、花びらや葉っぱに隠れて待ち伏せし獲物を狙います。静かに獲物に近づき、一瞬の素早い動きで「ガバッ」と襲いかかります。体長が 7~10 mm くらいの比較的小さなクモですが、自分より大きな虫を果敢に捕らえます。

シダの葉陰で

細くて長いトゲトゲがこのクモの特徴です。いかめしい姿をしていて、初めて見たときは、これがクモだと気づかずに、トゲだらけの何か奇妙な虫がいると思いました。
これが「ササグモ」という上品な響きの名前をもつクモだと知ったときから、何かしら愛着を感じるようになりました。以来、このクモを見つけるとチョイ悪の友達に会ったような気がします。こんな私は大丈夫かなと思わないわけではありませんが。

 

シランの実をパトロール

シラン(紫蘭)の花が終わると、あとには種子の詰まった大きな実が残ります。獲物を求めてこの上を隅々までパトロールしています。

 

シランの実で休憩

パトロールの途中で一休み? どうやらササグモにとってここは居心地が良さそうです。

 

アジサイの葉裏で待ち伏せ

このクモはアジサイが大好きなようです。葉っぱの裏や花びらの上でよく見かけます。アジサイを主要なテリトリーとしているのかもしれません。写真では大きく見えますが、実際の体長は10 mmたらずの小さいものです。

 

蜜を吸いに来たホソヒラタアブをゲット

アジサイの花に蜜を求めてやってきたホソヒラタアブに、ガバッと襲いかかって仕留めました。

 

そして・・・

仕留めた獲物を完全に制圧。ここまで来るとササグモの恐ろしさが見えてきて、これまでの愛着も揺らいできそうです。するとササグモのつぶやき:「あんたらに言われたくねーよ。人間は活き造りとかよろこんで食うし~。躍り食いなんてえのもやるじゃん。あれって結構恐ろしいよ」

 

今度はハチをゲット

ガクアジサイの花に惹かれて飛んできたミツバチもやられました。ガバッと飛びかかってムシャムシャ。花粉まみれの激闘です。自然の摂理とはいえ、ある種の切なさを感じてしまいます。

 

忍法 花遁の術

ササグモが1匹、ガクアジサイの花に紛れて潜んでいます。どこに居るか分かりますか。気づかずに近寄るとガバッと襲われて食べられてしまうかもよ~。
(ヒント:画面の中心から9時の方向へたどってみて下さい)

 

蜘蛛の世界はまだまだ広がりそうです・・・

今回は「ササグモ」の特集でした。さらに機会があればそのほかのクモについても目を向けたいと思います。

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