冬の訪れとともに校舎はクリスマスの飾りとイルミネーションに覆われる。教室も子供たちが作った飾りでいっぱいになる。ホームセンターでは家族連れが、ツリーにするモミの木選びに忙しい。広いリビングルームには2本立てられる。マーケットで毎年少しずつオーナメントを買い揃えていく。オランダではカーテンで室内を隠すようなことはしない。灯りが灯る夜は外から丸見えである。どの家も部屋はいつもきれいに片づけられている。子供たちは家々を回って自分で作ったグッズを売っている。50セントコイン(60円)を渡すとかわいい笑顔が返ってくる。娘はママ友たちと隣国ベルギーのファッションの街アントワープに車で気軽に買い物に出かける。年寄りはイクジイ、イクバアとなって孫たちの子守りにいそしむ。
近所の広い池にはたくさんの水鳥が羽根を休めている。周りを巡る木道は、鳥の糞で足の踏み場もない。温暖化の影響か、運河に張る氷の厚さが足りず、何年もスケートができないと人々が嘆く。31日、天を揺るがす花火が夜通し打ち上げられ、新年を迎える。大きな松ぼっくりを使った新年の飾りは日本のそれに驚くほど似ている。