The Last Frontier 奇跡のアラスカ アラスカ旅行記・クルーズ編 (前編)
2017/11/26
アラスカの雄大な自然を前にすると、全長290m、全幅37.5m、乗客2706人、乗員1100人、11万6千トンの巨大客船が小さく見える。
旅の5日目の9月7日午後、アンカレッジ・ウィッテア港に停泊しているダイヤモンド・プリンセス号に乗船。我が船室は11F。どちらが船首で、どちらが船尾か迷う。客室数1337、右舷と左舷全く同じ眺め。広すぎてどこに行くのも大変。救命具を着けての避難訓練を受けて、夜8時半船は音もなく7泊8日のクルーズに向けて出航。湾内では全く揺れを感じない。
本当に船の上なのかと思う。三菱重工の長崎造船所で建造された日本最大級の客船。造船中に一度火災で燃えて造り直されたいわくつきの船である。
◆写真左から/客室 デッキ、朝はウォーキングの人で賑わう 客室のバルコニーに遊びに来た小鳥
クルーズ2日目、外海に出ると思いの外揺れる。大き~く、ぐ~んという感じで揺れる。携帯電話はずっと圏外。船は陸に沿って南下しているのだが、見えるのは海ばかり。ショップを見て回り、ダンス教室を覗き、ベッドでうとうとする。
夕方4時半、ヤクタット・ベイに入る。湖水氷河としてはアラスカ最大のハバート氷河へ。30階建てのビルに相当する高さ122m、幅10kmにも及ぶ大氷河の眺めは圧巻! 氷河の端がスローモーションのように海に崩落する様が見られて感動。
1回目のフォーマルウエアのディナー。シャンパンタワーに乗客の各カップルがシャンパンを注ぐシャンパンフォール。華やかな気分を味わう。食事が豪華で、好きなステーキが実に美味しい。大きなシアターでダンスショーを楽しむ。
クルーズ3日目、長いデッキはウォーキングの人で賑わう。
◆写真左上/プールデッキ 左下/18Fスカイデッキ 右/展望デッキ
10時頃、アラスカ唯一の世界遺産グレーシャー・ベイに入る。16の氷河が流れ込むダイナミックな景観。船の両側に陸地が迫る。17、18Fのスカイデッキで雄大な眺めを楽しむ。
12時半マージュリー氷河へ。小1時間の停泊。氷河の大崩落を期待して目を凝らすも起こらず。海の動物も海鳥以外は姿を現さず。
◆アラスカ唯一の世界遺産グレーシャー・ベイ
◆写真上段2枚と下段2枚/ランプルー氷河 下段右/客室のバルコニー
我が船室のバルコニーでの昼食も乙なもの。フェアバンクスのスーパーで買ったワンカップのロゼワインが思いのほか美味しい。ランプルー氷河まで行ってUターンし、入江を出る。
タラバガニ、ニューイングランド・クラムチャウダーの前菜に、フィレステーキと海老のメイン、アンバー・ビールの美味しい夕食に同席の人達と大盛り上がり。
クルーズ4日目、早朝、スキャグウェイ入港。クルーズに出て初めての上陸。
◆アラスカのスキャグウェイとユーコン準州カークロスを結ぶホワイトパス&ユーコン鉄道。かつては銅や鉛などを採掘する人々を輸送した。写真はダイヤモンドプリンセス号と一緒に写るホワイトパス号。
ホワイトパス&ユーコン鉄道の10両編成のディーゼル車、ホワイトパスに乗車。我がグループで1両貸し切り。海抜0mから873mまで、深い渓谷を縫うように走る。絶景の連続。大自然の眺望を楽しむ。1時間半ほどで終点のホワイトパス・サミットへ。折り返してからは席を反対側に変え、再度同じ雄大な眺めを堪能。
船に戻って昼食をとり、午後は港から徒歩15分、人口800人の町を散策。通りは宝石店と土産物店がほとんど。公園の小川にたくさんの鮭が遡上してひしめき合っている。産卵を終えた夥しい数の鮭の死骸が異臭を放っている。
夕食で同席した同年代の人が若い時に半年休職してエベレストに登頂した話をしてくれた。シアターでピアノ演奏や歌とダンスのショーを楽しむ。
◆写真上段2枚と下段左/スキャグウェイ市内 下段中/ラッセル車 下段右/公園の小川を遡上する鮭
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