老人大学と花見の宴

      2018/04/14

 

 koya tanaka 田中 功也

 

歴史の勉強会、今日のテーマは『「和泉監正税帳」からみた和泉監の財政』。正税帳とは古代律令制下、毎年諸国で作成され中央政府に提出された1年間の正税(正倉に蓄積された稲)の収納・運用の決算報告書。田租収入・蓄積された稲穀量や前年度からの繰越し、当年度の収入と支出の細目、残高などが記される。和泉監(いずみげん)とは和泉の国すなわち私の住む地。

今、財務省の決裁書改ざん問題で大揺れしているが、当時の文書は墨書の上に朱の角判を押すため改ざんは不可能だった。その代りに雷が落ちたといって正倉に放火しすべてを焼失させ、稲穀の横領や正税帳の不正記載を隠蔽した。落雷を「神火」と称して繕ったという。今も昔も変わらぬ役人の行いに驚く。

怪しくなってきた雲行きに夜桜花見の宴は早めの4時に始める。堺市南部の大蓮公園。広大な敷地の一角、これから満開を迎える八重桜の下に陣を張り、先生を囲んで23名が楽しい宴を繰り広げる。ソメイヨシノはほぼ葉桜になっていた。定年退職した平成18年に始まった老人大学の勉強会。当初50人を超えた会員も、1人欠け2人欠けして今では27人。最年少の私が世話人代表を勤めている。高齢化が進み、80歳を超える人も10指に近い。そろそろ幕引きのときかと考えている。

 

 

 

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