新日本歳時記/寿禄会版・クロツラヘラサギnew

   

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小田 紘

◎今日の一枚/クロツラヘラサギの北帰行

 

 クロツラヘラサギは東アジアのみに生息するコウノトリ目トキ科の渡り鳥で、世界中でおよそ3000羽程度しか確認されていない絶滅危惧種である。
 体長約75センチ、体重は1500g~2200gほどで、名前の由来になっている黒い顔と細長いヘラのようなクチバシが特徴。そのクチバシを左右に振りながら干潟などで水中の魚や甲殻類を採食する。3月~6月頃に、朝鮮半島北西部や中国、ロシアなどで繁殖し、冬になると九州や沖縄、台湾、香港など暖かい地方の河口や干潟に飛来して越冬、次の年の春になるとまた北の繁殖地に帰っていく。

撮影者

小田 紘

撮影日

2013年3月上旬
 鹿児島で越冬したクロツラヘラサギが北帰行のウオーミングアップを始めました。
 クロツラヘラサギは世界中で3,000羽たらずの絶滅危惧種です。秋に九州・沖縄に飛来して越冬し、3月~5月に繁殖地である朝鮮半島北部やロシア東部などへ向けて旅立ちます。南さつま市の万之瀬川河口は日本有数の越冬地で、毎年20羽ほどが確認されています。

※今年の撮影ではありませんが、小田カメラマンが北に帰るクロツラヘラサギの貴重な撮影に成功しておられたので、編集部より特にお願いしてご提供いただきました。

撮影場所

鹿児島県南さつま市 万之瀬川(まのせがわ)河口

 南さつま市の吹上浜に注ぐ万之瀬川河口部は遠浅の干潟で、クロツラヘラサギの越冬地として有名。

 

 

 

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