寿禄短歌の会 廣渡 清吾(5)◎立冬の候

      2024/02/06

 
◎黄昏の女

 11月の初めの日曜日、京都で大学の同期会をやりました。東京では3か月に一度くらいやっていますが、今回は全国版で、福岡や佐賀からも参加しました。全国の同期会は、これで最後という幹事の触れ込みで、16人集まりました。京都の町はすごい人出ではありました。

 いつものように近況報告を順番にやりましたが、ぼくはまた短歌をつくっているよ、といって近作をちょっと紹介したら、東京の会合にでていない友人が、いきなり、「広渡の短歌は、女の指のはげしマニュキア、がすごくよかった。いま言ったのはつまらないよ」と腰を折られて、さっぱりでした。

◆ありし日の京都市路面電車/京大農学部付近 ※写真はネットより拝借しました。

 
 びっくりしたのはこの短歌、以前寿禄会ホームページのコラム欄で紹介していただいた、クラス雑誌「とらいふうる」第1号(1964年12月)に関する原稿に、ぼくがかいた随想「黄昏の女」のなかで書いた短歌なのです。※「1964-2001 「その時、君は?」【011】クラス文集〔とらいふうる〕の思い出 廣渡 清吾 」をご覧ください。

 かれがよくこれを覚えていたなーと、本当に驚きました。二次会で珈琲をのみながら、「とらいふうる」の話になり、進々堂で編集会議をやったね、他のクラスはこんな雑誌つくっていないよね、広渡の発案だったね、とか展開し、「みんなまだ持ってる?」と聞いたら、ほとんど「持ってるよ」。

 大学1年のときの歌をひきあいにだされてしまい、どうこの「批判」を受け止めたらよいか、など嬉しい感想をもった京都への旅でした。
 前泊したので、おいしいものを食べようと意気込んでいたのですが、観光客のおおさにおそれをなして、たぶんすいてるだろうと、三条の「田毎」にいきました。おそばやさんです。
 そのあと、「ゴゴ」に行ったのですが、いっぱいで、老人が一人でいくとこではないけれど、三条の「リプトン」でロイヤルミルクティ、となりました。

◆※編集部より:こちらの原稿は廣渡さんからコメントとして書き込まれたものですが、学生時代に詠まれた素晴らしい短歌が掲載されていましたので、「寿禄短歌の会 廣渡清吾(5)」として独立させてご紹介することとしました。

 

 

 

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