高校生のカルタ部を題材にした広瀬すずが主人公の「ちはやふる」が好きな孫娘に連れられて、紅葉狩りも兼ねて、カルタの聖地・大津市の近江神宮を訪れた。これで昨年1月に続き、2回目の訪問である。
近江神宮は、大化の改新を断行した第38代天智天皇(てんじてんのう)を祭神として、近江大津京跡に、昭和15年に創建された新しい神宮であるが、全国16社の勅祭社(旧官幣大社)のひとつである。
天智天皇は、我が国法典の源をなす「近江令」や、学校制度、戸籍(庚午年籍)、土地制度の改革(班田収授)などを制定したり、漏刻(水時計)を造って社会生活の基本である時計を始めたことでも知られ、それを記念して「時計館宝物館」が境内に設けられている。
また、小倉百人一首の巻頭の天智天皇の御製「秋の田のかりほの庵の苫をあらみわが衣手は露にぬれつつ」は広く国民に親しまれ、歌かるたの祖神としても仰がれ、「かるた祭・かるた開きの儀」と「名人位クイーン位決定戦」が正月に開催され、最近では「ちはやふる」で映画になったこともあいまって、カルタの聖地としても有名である。