新日本歳時記/寿禄会版・萩

      2024/02/06

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田中功也

◎今日の一枚/万葉集にもっとも多く詠まれた萩の花

 マメ科ハギ属の落葉低木で秋の七草の一つ。『万葉集』に最も多く詠まれている植物である。春の七草のように食べられるものではなく、花姿や香りを愛で、秋の訪れを感じて、季節の移ろいと情緒を楽しむもの。開花期は7〜9月、晩夏の頃に蝶の形をした可憐な花が満開となる。風に揺れる花の姿や散りこぼれるさまが愛され、古くから文具や調度類の意匠としても親しまれてきた。枝をしならせて俯くように咲く萩の花言葉は、思案、柔軟な精神。

◎おはぎとぼたもち ※この項編集部

◆おはぎ
 おはぎとぼたもちはどちらももち米を餡で包んだもの。お彼岸に供える伝統的な和菓子ですが、呼び名の他にも幾つかの違いがあります。
【ぼたもち】 春のお彼岸にお供えするものを「ぼたもち」と呼び、もち米をこし餡で包んでいます。名前の由来は、春に咲く牡丹の花から。形は丸くおはぎより大きいのが特徴。
【おはぎ】 秋のお彼岸にお供えするものを「おはぎ」と呼び、もち米をつぶ餡で包んでいます。名前の由来は、秋に咲く萩の花から。形は俵型で、ぼたもちに比べ小ぶりに作られます。

●今日の短歌 萩の花くれぐれまでもありつるが 月出でて見るになきがはかなさ 源実朝

撮影者

田中 功也
 10日ほど東京に滞在して大阪に戻って来た。記録的な暑さもようやく収まりかけた9月25日朝、久し振りに近所を散歩。萩の花が満開、直径1〜1.5cmほどのマメ科特有の蝶形の小さな花を枝いっぱいに咲かせている。色は赤みの強い紫色。

撮影日

2023年9月25日

撮影場所

大阪府和泉市

 

 

 

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