万葉集から演歌まで 好きな詩・短歌・俳句・歌詞を教えて下さい。  ( 004・005 万葉集 白水秀俊 )new

   

白水 秀俊

あれは、高校2年生だったか、3年生の時だったか、
国語の教科書の中に、万葉集の歌が10首か20首か、解説されている段があった。
ある日の生徒会室の雑談の中でこれが話題になって、どの歌が一番好きか披露しあったと思う。
私が挙げたのは、

であった。

■作者:大伯皇女 万葉集 巻2・105
■現代語訳・解説 天武天皇崩御のあと、わが身に謀反の疑いがかけられていることを察した大津皇子が、大和から伊勢神宮までひそかに姉の大伯皇女を訪ねてきた。皇女はしかし、彼の運命を感じつつも大和に帰すしかなく、見送りながらたたずんでいるうちに、夜が更け暁まで立ち尽くし、朝霧に濡れてしまったという歌である。当時、天皇以外の男子が伊勢神宮の最高位の巫女に近づくことは皇位をうかがう重罪とされていた。この歌には、そんな危険を冒して自分に会いに来てくれた弟を見送る姉の哀しい心情が溢れている。

大伯皇女は、天武天皇の皇女で、伊勢神宮の斎宮を務めていたが、弟の大津皇子が突然単身で現れ、あわただしく大和に戻る時の歌である。
父天武天皇の殯の時で、皇位継承に絡む謀反の疑いを懸けられ、死を覚悟しての伊勢行き・姉との最後の別れ、だったと思われる。
※私の想像も入っているので、詳しい人、教えて下さい。

大和に戻ってほどなく、皇子は死を賜り、二上山(ふたかみやま)に葬られた。

その二上山は大阪平野の南東の端にあり、大阪と奈良を隔てる、500mクラスの山波の中にあるが、同じく大阪平野の北の端にある我が家から30kmを隔てて臨むことができる。

■作者:大伯皇女 万葉集 巻2・165 
■現代語訳・解説 無実の罪で処刑されてしまった弟の亡骸を、二上山に移葬した後に詠まれた歌。現世に留まる人である私は、明日からは弟が眠る二上山を我が弟と思って見ていこうという意味。無力な姉として弟を死なせてしまった無念と哀悼の思いが伝わってくる。

 

 

 

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