琵琶湖畔といえど滋賀県大津市も、記録的な猛暑の例外ではない。猛暑日が10日以上続く7月24日午後、帽子に日傘、氷嚢を首に巻いた暑さ対策完全装備で園城寺を訪ねる。京阪電車石山坂本線三井寺駅下車。びわこ疎水に沿って10分ほど歩くと寺の総門に達する。途中あまり日陰もなくすでに全身汗まみれ。
園城寺は天台寺門宗の総本山で、古くから日本四箇大寺の一つに数えられており、湖国を代表する名刹。天智、弘文、天武天皇の勅願により、弘文天皇の皇子大友与多王が田園城邑を投じて建立。天武天皇より「園城(おんじょう)」の勅額を賜り、「長等山園城寺」と称したのに始まる。国宝の金堂や重文の仁王門、近江八景の一つ「三井の晩鐘」の梵鐘など見所が多い。