【007】西国第十四番札所 天台寺門宗総本山 園城寺(三井寺)

      2018/09/02

 

  koya tanaka 田中 功也

【007】

◆観音堂の御朱印

◆金堂の御朱印

 

 

 

【007】西国第十四番札所 天台寺門宗総本山 園城寺(三井寺)

 

 琵琶湖畔といえど滋賀県大津市も、記録的な猛暑の例外ではない。猛暑日が10日以上続く7月24日午後、帽子に日傘、氷嚢を首に巻いた暑さ対策完全装備で園城寺を訪ねる。京阪電車石山坂本線三井寺駅下車。びわこ疎水に沿って10分ほど歩くと寺の総門に達する。途中あまり日陰もなくすでに全身汗まみれ。

 園城寺は天台寺門宗の総本山で、古くから日本四箇大寺の一つに数えられており、湖国を代表する名刹。天智、弘文、天武天皇の勅願により、弘文天皇の皇子大友与多王が田園城邑を投じて建立。天武天皇より「園城(おんじょう)」の勅額を賜り、「長等山園城寺」と称したのに始まる。国宝の金堂や重文の仁王門、近江八景の一つ「三井の晩鐘」の梵鐘など見所が多い。

◆琵琶湖疎水

 まず、170数段の石段を上り西国十四番札所観音堂へ。重文。本尊は如意輪観音(重文・平安時代)。琵琶湖を眺望する境内には、百体堂、鐘楼、観月舞台、絵馬堂などが並んでいる。毘沙門堂近くの文化財収蔵庫には数々の三井寺の仏教美術が展示されている。いずれも重文・鎌倉時代の十一面観音立像、吉祥天立像はどれも素晴らしくしばしの間立ち尽くして見惚れる。勧学院客殿の狩野光信筆の襖絵は重文・桃山時代。素晴らしさに暑さも忘れる。

◆観音堂への石段

◆観音堂

◆観音堂と百体堂、鐘楼

◆観音堂

◆三井寺境内

◆吉祥天立像

◆狩野光信筆・勧学院客殿襖絵

 国宝の本堂。本尊の弥勒仏は天智天皇が信仰されていた霊像。建物は北政所により再建された桃山時代を代表する名建築。鐘楼は慶長7年(1602)の再建。梵鐘は近江八景「三井の晩鐘」で知られる。宇治の平等院、高雄の神護寺とともに日本三銘鐘に数えられ、荘厳な音色は有名で「日本の残したい音風景百選」にも選ばれている。重文の仁王門は慶長6年(1601)、徳川家康により甲賀の常楽寺より移築、寄進された。広大な寺域には、釈迦堂、霊鐘堂、一切経蔵、唐院などの重文や三重塔が点在しているが、体力の限界に達し、またの機会に巡ることとし帰途につく。

◆金堂

◆水観音

◆三井の晩鐘

◆仁王門

 大阪なんばのビアホールは折からの天神祭りの団体客であふれ、冷たいビールにありついたのは30分後であった。砂漠の砂に吸い込まれるごとくビールが進んだのは言うまでもない。

 

 

 

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