朝のNHKニュースで醍醐寺の桜はこの日、一番の見ごろと伝えていた。今年の京都は開花が遅れ、ジャンボタクシーの窓を流れる市中のソメイヨシノはどこもまだ2~3分咲き。
貞観16年(874)、聖宝尊師により開創された醍醐寺は、秀吉の醍醐の花見で知られる花の名所。秀吉の晩年に催された花見では、1300人が招かれ華やかな宴を楽しんだ。寺の裏手の槍山の中腹にいくつか設えられた茶屋を巡りながら雲海のように咲いた桜を愛でたという。秀吉はこの日のために700本の桜を植えた。400年後の今は、枝垂桜1000本、大きな枝垂桜20本が境内の至る所を彩る。