春のフランス花紀行⑩

      2022/09/01

◆旧市街から望むルーアン大聖堂

 
 

ローマ時代からの歴史をもつセーヌ川の河口に開けた古都

 2011年5月12日、旅の8日目はルーアンの観光から始まる。7時に朝食をとり、出発までの1時間ほどホテルの周辺を歩く。朝日に輝くノートルダム大聖堂や大時計のアーチを見て回る。この日は日中も23℃と快適な陽気で、朝の冷やりした空気の中、心地よい散策となる。

ルーアン大聖堂:スライドショー(横2枚、縦4枚)

◆(左、中)大時計、(右)ルーアン旧市街

 ルーアンは、ローマ時代からの歴史をもつセーヌ川の河口に開けた古都。後にノルマンディー公国の首府として栄える。木組みの家が建ち並ぶ旧市街には、ゴシック様式の大聖堂や教会が点在し、町そのものが美術館と称えられる。ノートルダム大聖堂は印象派の画家モネによって描かれたことで知られる。また、15世紀にジャンヌ・ダルクが火刑に処された町としても知られ、終焉の地には彼女の名を冠した教会が建っている。

◆ルーアン大聖堂

 9時にホテルを出発。ルーアンの市内観光へ。先ず、徒歩数分の所にあるノートルダム大聖堂へ。

◆ルーアン大聖堂

 外側を巡り巨大な建物を眺めてから、広場を挟んで向かいにあるインフォメーションセンターへ。2階にモネが大聖堂の連作を描いた部屋がある。当時はショップの下着売り場で、衝立で仕切って、目の前の大聖堂前を描いた。今も窓辺からモネと同じ目線で眺めることができる。

◆インフォメーションセンター2階からモネの視線で見たルーアン大聖堂

 モネは、1892年の早春と翌1893年の早春の2回、ルーアンに滞在し、ほぼ同じ構図で、光の様子だけを違えた大聖堂を30点あまり描いている。画面全体を覆いつくさんばかりの教会の正面入り口。その重厚さを伝える盛り上がった絵具と、澄み渡る空気や光の様子を伝える軽やかな色調との絶妙な組み合わせが素晴らしい。部屋にはそのうちの1枚が飾られている。

◆モネの描いた「ルーアン大聖堂」

 9時30分大聖堂の内部へ。荘厳さに圧倒される。創建は1063年だが、何世紀にもわたって改修を繰り返している。13世紀初頭に建造の始まったパリのノートルダム大聖堂と同じく、フランスを代表するゴシック建築のひとつ。15世紀のステンドグラスや19世紀に完成した高さ152mの尖塔が見どころとなっている。

ルーアン大聖堂正面:スライドショー(縦1枚、横3枚)

ルーアン大聖堂内部:スライドショー(横3枚、縦2枚)

ルーアン大聖堂のステンドグラス:スライドショー(縦6枚、横1枚)

◆木組みの家

 ジャンヌ・ダルク通りの古い木組みの家が建ち並ぶ路を進む。石造りの家を見慣れた目には木組みの家は温もりを感じさせほっとする。素人画家2~3人が並んでイーゼルを立て、街の風景を描いている。

木組みの家:スライドショー(横10枚、縦3枚)

旧市街とルーアン大聖堂:スライドショー(縦7枚、横3枚)

木組みの街並みと絵筆を動かす素人・画家たち:スライドショー(横3枚)

 

- 春のフランス花紀行⑪へ続く -

 

 

 

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