新日本歳時記/寿禄会版・馬酔木(あしび)の花

      2023/07/29

◎今日の一枚/二人で旅を――馬酔木(あしび)の花

 3月~5月頃に、白や紅色の壺状の花が、房をなしてこぼれんばかりに咲き誇ります。花言葉は献身、犠牲、二人で旅をしましょう…。可憐な姿に情熱を秘めたようすが万葉人に愛され、恋の歌に多く詠まれました。

わが背子に わが恋ふらくは 奥山の 馬酔木の花の 今盛りなり ◎万葉集/よみ人知らず

 ところで、馬酔木という名はどこから…? 馬がこの葉を食べると、酔っぱらったようになり足がなえてしまう、そこから「足しびれ」が変化して「あしび」と呼ばれるようになったとのことです。葉に毒があり、昔は葉を煎じて殺虫剤に利用していたそうですから、可憐に見えても、油断ならないですね。 ※編集部

撮影者

田中 功也
 3月4日午前の歴史講座を終えた帰途、家の近くの公園に寄り道。1月頃から咲 き始めた馬酔木が満開のときを迎えている。住宅街の白梅、枝垂れ梅、水仙も今が盛りと咲き誇っている。しばらく4月の気温が続くという。すっかり春である。

撮影日

2023年3月4日

撮影場所

大阪府和泉市

 

 

 

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