新日本歳時記/寿禄会版・白梅

      2023/07/29

◎今日の一枚/七分咲きの梅

 まだ寒い早春を彩る梅の花は、万葉集の昔から、数々の歌に詠まれてきた。「梅は咲いたか、桜はまだか」と春の到来を待ちわびる人々の心は、白梅が先に咲き、紅梅が続くわずかな開花期の違いにも敏感だったに違いない。桃山時代に入ると、ごつごつと曲がりくねった古木の幹から、まっすぐに伸びた若枝に小さな花がふくらむさまが、日本独自の美しさの表現として襖絵などに多く描かれた。

撮影者

田中 功也
 節分の3日午前、近所の公園を散歩。曇り空だが、風はない。10年に一度の寒波が去ったとはいえ、家を出るときは肌を刺す寒さに震えた。しばらく歩くうち、体が温もり手袋を外す。満開か ! と近寄ってみた白梅は、まだ蕾がかなり残っている。
6~7分咲きといったところか。1時間ほど歩いた後の熱いコーヒーが、美味しい。

撮影日

2023年2月3日

撮影場所

大阪府和泉市

 

 

 

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