新日本歳時記/寿禄会版・コバノミツバツツジ

      2023/07/29

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◎今日の一枚/コバノミツバツツジの散歩道

 コバノミツバツツジは、関西地方の低山を中心に分布し、特にアカマツ低木林内に多くみられる落葉低木のツツジ科の植物である。葉が小枝の先に三枚輪生する特徴があり、他のツツジ科の植物よりも早く3月末から4月中旬に一斉に開花し、夢のような景観を見せてくれる。

撮影者

宮本 義海

 私が住む西宮市の名所の一つに、この時期のコバノミツバツツジがあります。兵庫県の指定天然記念物に指定されているこの花が、わが家の裏山に広範囲に群れて咲いており、週一のハイキングを楽しませてくれています。蕾の頃は濃いピンク色をしていますが、小さな2~3センチの花が開くとうすいピンクとなり、濃淡のまだらが華やかさを増しています。

 近くの廣田神社(阪神タイガースの必勝祈願神社)の外苑内には、十数か所に分かれてコバノミツバツツジの大きな群落があり、約2万株が自生。1934年にはわが国の植物学の父である牧野富太郎博士も当地を訪れ、感嘆の思いを「ただ三葉千萬人をおびき寄せ」の一句に残しています。

撮影日

2023年4月10日

撮影場所

兵庫県西宮市

 

 

 

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