宮本 義海
私が住む西宮市の名所の一つに、この時期のコバノミツバツツジがあります。兵庫県の指定天然記念物に指定されているこの花が、わが家の裏山に広範囲に群れて咲いており、週一のハイキングを楽しませてくれています。蕾の頃は濃いピンク色をしていますが、小さな2~3センチの花が開くとうすいピンクとなり、濃淡のまだらが華やかさを増しています。
近くの廣田神社(阪神タイガースの必勝祈願神社)の外苑内には、十数か所に分かれてコバノミツバツツジの大きな群落があり、約2万株が自生。1934年にはわが国の植物学の父である牧野富太郎博士も当地を訪れ、感嘆の思いを「ただ三葉千萬人をおびき寄せ」の一句に残しています。