尾張津島の藤まつり

      2018/05/30

 

 koya tanaka 田中 功也

 

 

 

 

 幸運にも荒天前日のよく晴れた5月1日、愛知県津島市の天王川の藤まつりを楽しむ機会に恵まれた。すべての花の開花が早い今春、藤もその例にもれず例年ゴールデンウィークが見頃になるのが早くも終盤を迎え、所々に僅かにその名残をとどめるに過ぎなかった。

 東洋一を誇る全長275m、幅12~30mの藤棚の満開時の美しさは鳥肌がたつほどという。この日も九尺藤の日野田藤、紫加比丹藤など12種類114本の藤を求めて、ツァーの団体、遠足の小学生など花の数より多いくらいの人が訪れていた。全国3000社の天王信仰の総本社、津島神社に参拝。古くより「津島牛頭天王社」と呼ばれ、欽明天皇元年(540)壱岐対馬より大神がご来臨されたと伝えられる。

 田植えの済んだ田んぼも所々に見える道を進んで、木曽川を渡り、岐阜羽島、養老などを経て関ケ原町へ。伊吹山が間近。山々には色鮮やかな山藤が豊かに房を垂らしている。

 慶長5(1600)年10月21日、東軍8万、西軍9万の軍勢が午前8時~午後3時に激突した天下分け目の関ケ原の合戦の古戦場がある。小高い丘の上、石田三成陣跡に立つと、戦死3万6千人を数えた東西6.85km、南北4.3kmの戦場が一望の元。東軍、西軍の各武将の布陣図を見ていると、自分も400年前にタイムスリップして息詰まる戦場に臨んでいるような気になってくる。

 緊張が解けた後の近江牛尽くしの昼食はことのほか美味だった。

 

 

 

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