国宝級 キリシタンの墓碑

      2021/04/25

 

 

 koya tanaka 田中 功也

 

 

 

27日、堺市での歴史講座を受講。

コロナ禍にもかかわらず、熱心な受講者がたくさん詰めかけている。

今日のテーマは「キリシタン繁栄と消滅ー河内キリシタンと明智光秀の乱ー」。

イエズス会宣教師フロイスが本部に送った布教活動報告「日本史」に河内キリシタンのことが詳しく記されている。

平成14年、大阪・四條畷市千光寺跡で、「天正9年(1581)辛己 礼幡(レイマン)八月七日」の銘が刻まれたキリシタン墓碑が出土。日本最古のものとなる。

これはフロイスの「日本史」に実在する「礼幡」、織田信長と親交のあった田原城主田原レイマンのもの。

全国で192基のキリシタン墓碑が出土しているが、みな洗礼名のみで墓碑銘と被葬者が一致するのは、これだけ。

四條畷市立歴史資料館に収蔵されているが、今日の講師を勤める館長が持参し、自由に見せてくれた。

申請すれば国の重要文化財指定は間違いないが、指定されると展示できる日数が限定されたり、制約が多くなるので申請を見合わせているという。

奈良県生駒市産の石に、彫りたてのようにきれいな墓碑で、被葬者が明確なことから、国宝級ともいわれる。

地方の歴史資料館の収蔵物を、講座で見られるのはありがたい。

 

 

 

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