京、旬のたけのこ料理を味わい、乙訓寺の牡丹、長岡天神のツツジを楽しむ

      2018/09/21

 

 

 koya tanaka 田中 功也

 

◆たけのこの老舗料亭

 

 

 2017年4月28日、京都西京区大原野のたけのこ料理の老舗を訪れ、食後、乙訓寺の牡丹と長岡天満宮の霧島つつじを楽しんで来ました。

 一昨年食した味が忘れられず、4月末のよく晴れた日の昼、再び京都洛西の老舗たけのこ料理店を訪れた。2017年は全国的に大不作といわれ心配したが、古くから提携している農家から安定した供給を受けているとかで、一昨年と変わらぬやわらかで、やさしい歯ざわり、ほのかな香りのたけのこを楽しむことができた。

◆たけのこ料理

 たけのこ造り(さしみ)、たけのこ田楽、だし巻、若竹煮、たけのこ木の芽和え、鮭、たけのこ海老挟み揚げ、若竹汁、どれも絶品。病みつきになる味である。たけのこご飯はおかわり自由。春の旬の味覚を十分堪能できた。

 創業明治5年のこの店には水上勉、白洲正子、瀬戸内寂聴などが訪れ、洛西の地にはたけのこ料理の名店が点在している。周辺には、紅葉の名所光明寺、西国三十三か所20番目の札所善峯寺、在原業平の晩年の隠棲地十輪寺、乙訓寺、長岡天満宮などが知られる。

 

 食後、弘法大使ご在住の寺、牡丹の寺として親しまれている乙訓寺(おとくにでら)へ。7世紀、推古天皇勅願、聖徳太子が十一面観音菩薩を本尊として創建。真言宗本山の大和長谷寺から昭和15年頃2株献木されたのが始まりで、今では2000株の牡丹が境内を彩っている。赤、白、ピンク、紫などの花々が咲き乱れ、その艶やかさに訪れた人々が見とれる。

◆乙訓寺境内

◆藤の花と牡丹

 

 乙訓寺から歩いて20分、長岡天満宮へ。菅原道真公が大宰府左遷の折、自作の木像をお祀りしたのが創立。爾来、皇室の崇敬篤く、寛永15年(1638)八条宮智仁親王により「八条が池」が築造された。中堤両側に国の天然記念物霧島つつじが多数植えられており、その見事さは我が国随一といわれる。

 樹齢百数十年のつつじは今まさに短い満開の時期を迎え、つつじ並木の中を通る参道はたくさんの人であふれていた。朱に近いオレンジ色の小さな花がびっしりついた2メートルを超す並木に圧倒される。広い「八条が池」畔の水面にはたけのこ料理の老舗・錦水亭が影を落とし、大きな鯉が多数遊弋している。浮島にはたくさんの亀が甲羅を干し、鵜がのんびり翼を休めていた。

◆霧島つつじ

◆長岡天満宮の八条が池と錦水亭

 

 

 

 

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