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王子木材工業㈱ 本店 回顧録

      2019/05/16

◆中国・遼寧省 大連賓館(旧大和ホテル)

 

「営業企画部」役員に就任

 2002年(平成14年)7月、北海道支店長の勤務を終えて、東京本店に赴任した。当社の主力は粗利益率で全体の50%を占める商材事業(原木の仕入販売)であるが、原木の取扱量の減少と共に売上、粗利益の低下は否めず、当社全体で収益が確保されている間に、当社の戦略商品の企画開発と、各支店独自の営業活動から全国展開の営業へ推進する組織「営業企画部」が発足して、その管掌役員となった。営業企画部には部長以下、東南アジアの担当、北欧担当、中国担当などその道の専門家が配置されていた。

発展目覚ましい中国へ

 最初に目を付けたのが、発展目覚ましい中国進出である。この頃中国の人件費は安く、需要の伸びが期待されており、その必要性から木材加工基地候補の選定のため、中国に出張した。出張の日時は9月14日~9月24日、出張先は上海、天津、青島、大連、他3都市、出張者は事務系の常務、私、中国担当者、通訳は中国残留孤児2世(当社取引先社員)の4名である。

 木材加工基地として、天津と大連を訪問した。2地区とも事業進出にウエルカムである。
開発区(工業団地造成地)と呼ばれる団地があり、日本からの木材以外の中小企業の進出もあった。開発区進出に伴う優遇策として、税金の軽減、土地代の無償化、輸出製品の減税等が図られる。しかし、既に進出している王子系列の会社(段ボール)の役員に状況を聞いた所、計画の通りはいかず、厳しい経営を余儀なくされているが、将来は良くなると話していた。

◆中国の製材工場

 今回中国へ出張しての印象として、どの町も高度成長期の日本と同様発展拡大を続けている。至る所で古い建造物は壊され、高層の建築物に置き換わり、その発展のスピードは速い。当社が計画している木材加工製品(エコ合板)の一般的な需要は中国国内のポプラ合板で賄えるし、コストの点でも勝てないと思う。当社が作るとすれば、高品質の富裕層向けに販売することを考える必要がある。更に中国国内向けの場合、販売債権のうち25~50%の不良率があることも注意すべき問題で、これらのことから、加工工場の進出は当面見送り、情報収集のための駐在員を大連に派遣することが決まった。

両親のルーツを辿った大連出張

 この出張中の9月17日、天津にて東京三菱銀行との会食後、当時の小泉首相が北朝鮮を電撃訪問、金正日と会談した情報のファックスを見て驚いた。

 9月21日大連の大連賓館(旧大和ホテル)に初めて宿泊したが、ホテルの広間の中央にあったマントルピースに見覚えがあった。戦前、両親はこの大和ホテルで結婚式をあげており、当時の結婚式の写真のマントルピースと同じものだった。この事と両親が90歳を越えて元気である事をホテルの総経理に話した。翌朝ホテルを立つときに、丁寧に包装された大連賓館のレプリカとお礼のメッセージを総経理から頂いた。

◆宿泊した大連賓館は奇しくも両親が結婚式を挙げたホテルであった。

 翌日は日曜日で休日だったため、私は一人タクシーに乗って、母親の実家があった日本の地名では桜花台に向かった。桜花台では携帯で日本の母親に電話しながら、実家を捜したが、広すぎて見つけることができなかった。日本式の家屋一軒毎に中国人は3家族ぐらいが同居していた。

◆大連市・旧日本人居住地

 出張中美味しかった食べ物は、中華料理のコースよりも、田舎の食堂で食べた鶏肉の煮込み料理は印象に残っている。

 9月24日、無事成田空港に到着、イミグレーションで手荷物検査を受けて私以外はスーツケースを開けることなくパスしたが、私のスーツケースを開けて調べさせてくれとの依頼があった。特に違法なものを入れた記憶がなかったのに面倒だったが、調べてもらったら、梱包された大連賓館のレプリカを怪しんだらしい。何か麻薬でも隠しているのではと思ったのかもしれないが、事情を説明し大連賓館総経理のメッセージを見せたら納得した。

◆成田空港でチェックを受けた大連賓館のレプリカ

Gデザイン賞受賞の新社屋で

 帰国してまもなく、来春王子緑化㈱と合併して、「王子木材緑化㈱」として再出発する事が決まった。合併する要因となったのは、王子緑化の事業のうち、屋上緑化事業が、今後の発展を見越して、諸資材を大量に手当てしたが、発注が期待した通りにならず、不良在庫となり収益を悪化させた事が大きかったらしい。

 本店は茅場町のビルのフロアを借りて仕事をしていたが、2003年1月新木場の社有地に新しく本店ビルが完成し、盛大に披露パーティーが開催された。

 この建物は2003年度グッドデザイン賞を授与された建物で、木材会社特有の木材サンプルとガラスをふんだんに取り入れたユニークなデザインになっている。

◆ガラスが生み出す開放的な空間と、自然素材の持つ温もりや柔らかさを融合させた斬新なデザイン。

◆1階が東京支店、2階が本店。当社取扱商品を多用した、ショールーム的役割も担っている。

 2003年4月、王子木材緑化㈱発足、合併前両社で25名くらいの役員がいたが、合併後の役員は10名となる。私の業務も審査部、経営システム室・関係会社担当となり、営業企画部は、営業本部に引き継がれた。

 私の仕事も少し暇になってきた頃、6月の役員改選前、社長に呼ばれて、君は鹿児島の協栄木材㈱の社長に就任予定なので、月末、鹿児島での株主総会に出席して下さいと伝えられた。

 

 

 

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