新企画 万葉集から演歌まで 好きな詩・短歌・俳句・歌詞を教えて下さい。 ( 001 白い花の咲くころ 白水秀俊 )

      2021/05/23

 

皆さんには、これまでの人生の中で、
思い入れの深い、あるいは忘れがたい詩歌や唄はありませんか。
そんな思い出の作品を紹介し合うコーナーをHP上に作ってはどうかと、思い立ちました。

ジャンルは自由、短歌や、詩、俳句など古今東西の文芸作品はもちろん、歌謡曲、演歌、小学唱歌、童謡など何でもありです。インスピレーションをもたらしてくれたのは、
ひとつ手前のコラムコーナーの、廣渡君の投稿「京都三月書房と河野裕子さん」です。
こんな風に好きな作品を紹介し合い、それに対して皆が感じた思いを披露しあってワイワイガヤガヤやったら楽しいかなと…。

とりあえず今回企画の第1稿は、テーマ「初恋」として、白水が投稿します。
廣渡君が紹介した、河野裕子さん作「青林檎与えしことを唯一の積極として別れ来にけり」
から、藤村の詩「初恋」を思い浮かべたので・・・。

 

 

若いころ、歌声喫茶でよく歌ったなー

白い花の咲くころ 昭和25年 作詞:寺尾 智沙 作曲:田村 しげる 歌:岡本 敦郎

白い花が 咲いてた
ふるさとの 遠い夢の日
さよならと 言ったら
黙ってうつむいてた お下髪(さげがみ)
悲しかった あの時の
あの白い 花だよ

白い雲が 浮いてた
ふるさとの 高いあの峰
さよならと 言ったら
こだまが さよならと呼んでいた
淋しかった あの時の
あの白い 雲だよ

白い月が 泣いてた
ふるさとの 丘の木立ちに
さよならと 言ったら
涙の眸で じっとみつめてた
悲しかった あの時の
あの白い 月だよ

 

私の、たぶん初恋だったと思う の別れそのままのようで、心に残る。
小学校4年生の夏休み、夏休みは母の実家で暮らすのが常だったのだけれど、
この年だけは、隣に遠縁の小学2年の女の子が山口から来ていた。
私には妹はいなくて、かわいかったのもあり
毎日のように、日がな一日、セミやトンボとり・フナ釣りに連れ歩いていた
夏休みが、終わり近くなった日の別れだった。

これには、多少付け加えることがあって、
単身赴任中に初参加した、第2回東京寿禄句会
記念句集によれば、平成15年4月、四谷長寿庵(あれから18年も経った!)
兼題は、霞・朧の2題だった  私の投句は

 
 散り初めし 御苑の空や 花がすみ
 
 おぼろなる 別れ 愛(かな)しき お下げ髪
 

初出場ながら、花がすみ、の句は 天 をいただいたけど
       お下げ髪、の句は、駄句と認定された。トホホ
 (当時は、天・地・人のほかに、駄 も選んでいたんやね)

4ケ月後の、第4回句会は、兼題 法師蝉に 投句

 
 遠い日の 廃寺の小道 法師蝉
 

セピア色に変色した、モノクロ写真の一枚のように
小学4年を 引きずっていました。

 

 

 

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