二十数年前にお隣から株分けしてもらったツワブキが今、庭の片隅でひっそり黄色い花を咲かせている。
ツワブキは、海沿いの草原や崖、林の縁に見られる常緑の多年草。
葉は革質でつやがあり、円くて直径20㎝前後。地下には短いワサビ状の根茎が連なり、大きな株になる。
花は株の中心から出て、先端に10~30輪ほどの菊に似た花径3㎝前後の黄色い花を、10~12月に咲かせる。
斑入りや八重咲き、丁字咲きなどの園芸品種が栽培されてきた。
花持ちがよく、長期間花を楽しめるので、公園や庭園など様々な場所で冬を彩る花として活躍している。
秋に咲く花だけでなく、斑入りや獅子葉など葉も変化に富み、1年中庭に彩りを添える植物として古くから親しまれている。
ヒキク科・ツワブキ属。原産地日本、朝鮮半島、中国。花の色、黄、白、オレンジ。
日本では、東北から沖縄の海岸線に分布している。大分や鹿児島などの一部地域では、山菜として茎をアク抜きして食べられている。