初春の京、日が落ちると八坂神社、高台寺界隈の路々には、ほの明るい灯がともる。京都の夜の新たな風物詩として2003年3月から東山地区で始まった「京都花灯路」である。
2009年3月下旬、日銀旧京都支店の京都文化博物館で開かれた「池大雅とひな人形展」を観る。「柳下障子図屏風」や江戸期のひな人形などを鑑賞したあと、錦市場を小鮒やアサリの佃煮、大根の漬物などの試食を楽しみながら巡る。
錦天満宮に参って日が落ちる頃、八坂神社から寧々の路、高台寺、石塀小路辺りを散策。通りや路地の両側に置かれた花灯篭のほのかな明かりが足元を照らすなか、幻想的な雰囲気を楽しみ、歩く。人通りの少ない静かな夜の京の街もまた趣深い。