JR岐阜駅からバスで6~7分、岐阜公園歴史博物館前で下車、徒歩3分のところに日本三大仏の一つともいわれる岐阜大仏を安置する正法寺がある。
寺の一帯は、平成26年に「国重要文化的景観 長良川中流域における岐阜の文化的景観」に選定されている。
金鳳山正法寺は、天和3年(1683)に廣音和尚が金華山山麓に草庵を結んだことに始まる。
開山は、黄檗宗大本山黄檗山萬福寺の住持で、萬福寺の末寺として今日にいたっている。
第11代惟中和尚が、天明7年(1787)に度重なる災害による被災者の追善を目的に、大釈迦如来像の建立を発願。
38年後の天保3年(1832)ようやく開眼。
構造は、周囲1.8㍍の大銀杏を真柱として内部は木材で骨格を組み、表層は竹材で編み粘土を塗った上に阿弥陀経、法華経、観音経等の一切経を重ね、その上に漆を施して金箔を置いた日本一の塑像・漆箔による大仏像。
大仏殿は、明朝建築と和様が融合した江戸時代後期の建物。大仏の構造上、大仏を造立する段階から風雨を凌ぐ覆屋が不可欠であることから、大仏造立と併行して造営が進められたと考えられる。
なお、大仏像の高さは13,63㍍。