【043】奥之院の続きです。
随心院は、高野山真言宗の準別格本山で、数十年ぶりの本尊薬師如来坐像の御開帳でした。
開祖は弘法大師空海様。中興の祖に田中成清あり。元石清水八幡宮別当。1189年高野山蓮花谷に随心院を再建。本尊として半丈六薬師霊像(座像)、脇士として等身不動明王、毘沙門天(皆立像)・・・これらは現存しない。を奉納し、下和佐庄(現在和歌山市和佐中一帯にあった荘園)を寄進の上、御本尊の胎内に次のような願文を入れた。これに社務役などの源頼朝の口入れがあったとしている。
一、太上天皇太上法皇皇后の御七生を祈り奉るため
一、関東二位家(源頼朝)御繁昌を祈り奉るため社務役等関東之御口入れ、よりて高野山を出ずる為
一、吾が子孫繁昌無病安泰を祈る為
一、下和佐の沙汰人百姓安穏快楽を祈る為
